今回はFXトレードにおけるファンダメンタルズ分析で重要になる「経済指標」について解説していきます!
FXの分析手法には大きく分けて「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」の2種類があります。
「テクニカル分析」はチャートを元に分析をする手法である一方で「ファンダメンタルズ分析」はテクニカル分析と比べて勉強の要素が強く、少しハードルが高く感じる人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けてわかりやすく解説をしていきます!
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルズ分析とはFXにおいてその通貨に関連する国や地域の経済ニュースや経済データを基に相場分析を行う手法のことです。
テクニカル分析においてはチャート上に”移動平均線”や”ボリンジャーバンド”などをはじめとする「インジケーター」や”RSI”や”MACD”などの「オシレーター」を表示させ、それらのテクニカル指標を基に値動きを分析していきます。
一方このファンダメンタルズ分析では「経済指標」「金融政策」「要人発言」などチャート以外の様々な情報をから値動きを分析していきます。
そして、その中でも最も重要だと言えるのが「経済指標」です。
経済指標にどのようなものがあるのか、また経済指標が相場にどのような影響をもたらすかを知ることによりトレードでより利益を出しやすくなります。
なお、この記事においてテクニカル分析の解説はございませんが、当サイトではリスクリワードを重視したテクニカル分析を用いた相場分析を発信しております。
ぜひ毎回チェックしてみてください!
リスクリワードなど用語の説明なども上記記事内で行っているためご一読ください。
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経済指標の発表時間に注意!
経済指標の発表時間は基本的には毎月決まった日程の決まった時間に行われますが、市場の時間に合わせて発表が行われるため、夏時間と冬時間の時差の違いに注意が必要となります。
実は、米国や欧州ではサマータイムという制度が用いられており、夏の期間は冬の標準時間から1時間前倒しに時間を移行させ、太陽が登っている時間に生活を行う時間を合わせています。
一方、日本ではサマータイム制度がないため、夏の期間は日本と諸外国の時差が1時間前倒しになります。
サマータイム | 標準時間 | |
東京市場 | 9:00~ | 9:00~ |
ロンドン市場 | 16:00~ | 17:00~ |
ニューヨーク市場 | 22:30~ | 23:30~ |
なお、サマータイムに切り替わる日程は以下の通りです。
開始日 | 終了日 | |
欧州 | 3月最終日曜日午前1時 | 10月最終日曜日午前1時 |
米国 | 3月第2日曜日午前2時 | 11月第1日曜日午前2時 |
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7つの重要な経済指標を覚えよう
経済指標とは各国が開示する統計データであり、経済活動状況を数値として表しています。
基本的には定期的に集計・公表が行われており、経済指標の発表時には多くの為替トレーダーが注目をします。
経済指標には雇用統計やGDPなどがあり、これらの情報は為替相場の値動きに大きな影響をもたらしやすいです。
経済指標の中でもFXトレーダーが特に注意をするべきなのは以下の7つがあります。
・GDP
・小売売上高
・物価指数
・景気指数
・住宅関連指標
・政策金利
それぞれ詳しく解説していきます!
雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率、雇用者数、失業保険申請件数、JOLT求職など)
雇用統計には計10数項目の経済指標があります。
その中でも特に注目が集まるのが米国の非農業部門雇用者数と失業率です。
・非農業部門雇用者数
雇用者数は各国で雇用された人数の増減を表す指標であり、この雇用者数が上昇していると、景気にも良い影響を与えます。
米国の非農業部門雇用者数の結果が予想を上回る結果であれば「ドル買い」の材料に、下回る結果となれば「ドル売り」の材料になります。
・失業率
失業率は、各国の失業者数を総労働人口で割って算出される指標であり、失業率が上昇すると経済状況が悪化していることを示します。
米国におけるこの失業率の結果が予想を上回る場合、「ドル売り」の材料に、下回る場合は「ドル買い」の材料になります。
なお、米国の日農業別雇用者数と失業率の経済指標に関しては原則、毎月第1金曜日に発表されています。
時間は夏時間の場合は日本時間で21:30、冬時間の場合は日本時間で22:30に発表が行われます。
そのため、そのタイミングでポジションを持つ場合は急激な値動き注意が必要になったり、逆にその値動きを利用したトレードをすることもできます。
GDP
GDPとは「国内総生産」のことであり、Gross Domestic Productの頭文字を取っています。
国内総生産とは、一定期間内にその国において生産されたモノやサービスの全ての金額の合計を表す指標であり、その数値を見ることで国の経済規模を知ることができます。
このGDPがどれだけ変動したのかによって国の経済成長率を示すことができます。
GDPの結果が予想よりも上回った場合は「買い」の材料に、下回る場合は「売り」の材料になります。
なお、最も注目が集まる米国のGDPの発表は各四半期においてはじめに速報値が、その1ヶ月後に改定値が、そしてその1ヶ月後に確報値と3回の発表があります。
日本においては四半期ごとにはじめに1次速報、そしてその2〜4週間後に2次速報が発表されます。
小売売上高
小売売上高とは、各国の様々な規模の小売業の売り上げを測定した指標であり、毎月1回指標の発表が行われます。
この小売売上高の指標は個人消費や消費者信頼感とも関係しており、各国の景気を読み取ることができます。
小売売上高の結果が予想よりも上回った場合は「買い」の材料に、下回る場合は「売り」の材料になります。
物価指数(消費者物価指数=CPI、生産者物価指数=PPI など)
・消費者物価指数
消費者物価指数はCPIとも呼ばれ、Consumer Price Indexの頭文字を取っています。
この消費者物価指数は各国で月に1回発表されており、食料品やエネルギーを除いた商品とサービスの価格変動やインフレを測定する指標で、物価がどのくらいであるのかを示しています。
消費者物価指数の結果が予想よりも上回った場合は「買い」の材料に、下回る場合は「売り」の材料になります。
なお、日本の消費者物価指数は毎月19日がある週の金曜日に、米国は毎月15日前後に発表が行われます。
・生産者物価指数
生産者物価指数はPPIとも呼ばれ、Producer Price Indexの頭文字を取っています。
この生産者物価指数は、各国の生産者が販売する商品やサービスの価格を測定する指標であり、製造段階別、品目別、産業別で分類されています。
為替相場で主に注目されるのは米国の生産者物価指数であり、結果が予想よりも上回った場合は「ドル買い」の材料に、下回る場合は「ドル売り」の材料になります。
米国の生産者物価指数は毎月15日前後に発表が行われます。
景気指数 (ISM製造業景況、ISM非製造業景況指数など)
景気指数は各国の景気の動向を示す指標です。
この景気指数の結果が予想よりも上回った場合は「買い」の材料に、下回る場合は「売り」の材料になります。
景気指数には多くの種類があり、トレード初心者にとっては全て覚えようとするとよく分からずに困ってしまいますね。
特に為替相場に影響を与えるような重要な景気指数は以下の通りです。
・米国 ISM製造業景況(毎月第1営業日)
・米国 ISM非製造業景況指数(毎月第3営業日)
住宅関連指標(建築許可件数、新築住宅販売戸数、中古住宅販売戸数など)
住宅関連の指標もまた、為替相場に影響をもたらします。
住宅関連の指標で重要なのは米国の建築許可件数、新築住宅販売戸数、中古住宅販売戸数の3つです。
これらの指標が発表されるタイミングでは主にクロスドルの通貨ペアのトレードに注意が必要です。
米国においては住宅投資の動向が景気と密接に関連しており、活性化している場合は景気も良くなる傾向にあります。
そのため、住宅関連指標の結果が予想よりも上回った場合は「ドル買い」の材料に、下回る場合は「ドル売り」の材料になります。
政策金利
政策金利は各国において発表され、経済の見通しとインフレの状況を鑑みながら投票が行われ、その結果を基に発表が行われます。
各国の中央銀行が自国の通貨の流通量をコントロールし、経済発展を下支えするために一般の銀行に貸し付ける際の金利を設定します。例えば、日本においては日銀が発表をしています。
この金利の数値が予想よりも上回った場合は「買い」の材料に、下回る場合は「売り」の材料になります。
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経済指標をトレードに生かすには?
これらの経済指標をFXトレードに生かすためには経済指標の発表スケジュールを知る必要があります。
実はここまでに紹介した経済指標のほとんどは毎月発表される週と曜日が決まっており、あらかじめいつ発表されるのかを知っておくことがファンダメンタルズ分析においてはとても大事なことです。
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